2011年04月17日
ここだけの話
お店では、なかなか言えませんが、
「刺身は新鮮なほど、旨い」というのは、嘘です。
但し、
「刺身は新鮮なほど、美味い」というならそれは個人の価値観でしょうから、正解はありません。
ここで、言葉の定義をさせて頂きます。
「新鮮」とは、魚が死んでからの経過時間で、経過時間が短いほど新鮮とします。
「美味い」というのは、その人がまさに「美味い」と感じるかどうかです。
「旨い」というのは、旨味があるかどうかで、詳しくはこちら(wikipedia)を参考にしてください。
さて、釣ってあるいは、今まで泳いでいた魚を〆て、すぐに食べると
身がコリコリとしています。時間が経過すると身が柔らかくなってきます。
美味いというのは、それぞれの価値観がありますから、「コリコリした刺身が美味い」という方も、
否定できません。他にも「美味い」と感じる要素はいくつもあり、当然個人差が出てきます。
しかし、魚も肉と同じで熟成期間というのがあります。
熟成することによって、魚の体内にある酵素がたんぱく質をアミノ酸に変えて旨味成分となります。
ただし、先ほども書きましたが、身は柔らかくなります。
インターネットでは、大体白身の魚だと半日~1日が熟成期間にふさわしいと書いていますが
僕の経験(魚の師匠 山小屋マスターの助言もありますが)で言うと、魚によっては、4日目ぐらいが
旨いものもあります。
但し、生きている魚を〆て、捌いて、そして上身(刺身に切る前の短冊みたいな状態)にするまでの
方法とスピード、そして保存方法。
これを間違えると、間違いなく生臭くて、血が回って、食べられる代物ではありません。
簡単にいうと、いかにすばやく即死させて、血抜きをきっちりして、場合によっては神経抜きをして
死後硬直までの時間を稼ぎ、そして、冷やして、内臓やえらをとるか。
このどの工程でも、早ければ早いほどいいですね。
網でとる魚より、一本釣りなどのほうがうまいと言われるのは、
網の中で、暴れた末に死んでしまう場合があるからです。
また、死に至らなくても、弱ってしまいます。
魚に余計なストレスがかかったり、身がすれたりするわけですね。
だから、釣りあげた魚や生簀からすくった魚は、すぐに〆てやらないといけないのです。
(厳密に言うと、生簀で泳がせているのも、魚を弱らせ、美味しくなくなります。)
船の上や小魚なんかは、1本づつ包丁で〆てしくのは、物理的にムリなので
氷締めという方法で〆ます。
当然、氷の量が多いほど、早く〆ることが出来ます。
そして、血は腐敗をすすめます。
〆て時間が経過した魚は、血抜きをしようと思っても、出てきません。
〆てすぐに血抜きをすると、結構勢いよく血がでてきます。
そして、頭の髄を切るのですが、それでも神経は生きていて
釣ってきた魚を首のところだけ絞めても、クーラーボックスで
たまに暴れているのは、この神経が原因です。
そこで、神経抜きをしてやることで、完全に息の根をとめるわけです。
この作業によって、死後硬直をおくらせることができます。
可能なら魚屋さんで、尻尾をもって、ぐにゃぐにゃしたり、
身を触ってみてください。死後硬直が起きていない魚は
まだ柔らかいです。
死後硬直からは、次の過程は腐敗と進行します。
だから、捌くまで時間がかかるなら、死後硬直までの時間をかせぎたいのです。
次に、氷水などで冷やします。
人間もそうですが、内臓の温度は身よりも高いです。
人間で言うと、体の芯まで冷やさないと鮮度がおちます。
それから、捌くわけですが、
血抜きをしてもえらの周りや内臓には血は残っています。
血は、腐敗を進行させます。
だから、早く取り除く必要があるのです。
そして、最後は三枚におろして
ラップにくるむなどして、出来るだけ空気に触れないように
熟成させるのです。
そうすると、旨味と甘味が出て、旨い刺身が出来ます。
(内蔵などを取り除いて、3枚に卸さずに骨につけたままの方がいいという人もいますが
多分、それは空気にふれる面積が少ないからだと思いますが、骨につけたままだと血が残っている
場合があるので、僕は、卸してしまった方がいいと思います。)
イカなんかは捌いてすぐは、めっちゃ硬くて文字通り歯がたちません。
鯖などの青魚なんかは、腐敗の進行が早いので、いわゆるキズシなんかにして熟成させます。
それと、補足ですが包丁は切れるものを使用しないと
細胞を破壊して、これまた腐敗が進みやすくなります。
そして、当然、魚を捌く時間もかかり、鮮度が落ちます。
(この間も、魚の師匠に「そんなチンタラ魚おろしてたら、魚ぬるなるやろ!!」と怒られました)
他にも旬や、それぞれの魚の個体差など、美味しさを決める条件は、ありますが、
今回は、「新しければ、うまい!」かどうかということを中心に書かせて頂きました。
最後にちょっとPRを!
当店では、地元辰が浜で夕方に魚を仕入れて、上記のような過程で
上身にするまで、大体30分~1時間ぐらいで行っています。
(マグロやサーモンなど一部そうでない魚もあります)
だから、当店の刺身には、ちょっと自信があります。
※この僕のブログは、魚のプロの方がたくさんご覧になっています。
僕の魚や料理の師匠もいます。
もしかしたら、言葉足らずや説明不足あるいはちょっと間違っている部分もあるかもしれないので
「どんこい!それ間違いやぞ!」とご指摘があるかもしれません。
その際には、また修正記事を書きます。
先輩方お手柔らかにアドバイスください。
「刺身は新鮮なほど、旨い」というのは、嘘です。
但し、
「刺身は新鮮なほど、美味い」というならそれは個人の価値観でしょうから、正解はありません。
ここで、言葉の定義をさせて頂きます。
「新鮮」とは、魚が死んでからの経過時間で、経過時間が短いほど新鮮とします。
「美味い」というのは、その人がまさに「美味い」と感じるかどうかです。
「旨い」というのは、旨味があるかどうかで、詳しくはこちら(wikipedia)を参考にしてください。
さて、釣ってあるいは、今まで泳いでいた魚を〆て、すぐに食べると
身がコリコリとしています。時間が経過すると身が柔らかくなってきます。
美味いというのは、それぞれの価値観がありますから、「コリコリした刺身が美味い」という方も、
否定できません。他にも「美味い」と感じる要素はいくつもあり、当然個人差が出てきます。
しかし、魚も肉と同じで熟成期間というのがあります。
熟成することによって、魚の体内にある酵素がたんぱく質をアミノ酸に変えて旨味成分となります。
ただし、先ほども書きましたが、身は柔らかくなります。
インターネットでは、大体白身の魚だと半日~1日が熟成期間にふさわしいと書いていますが
僕の経験(魚の師匠 山小屋マスターの助言もありますが)で言うと、魚によっては、4日目ぐらいが
旨いものもあります。
但し、生きている魚を〆て、捌いて、そして上身(刺身に切る前の短冊みたいな状態)にするまでの
方法とスピード、そして保存方法。
これを間違えると、間違いなく生臭くて、血が回って、食べられる代物ではありません。
簡単にいうと、いかにすばやく即死させて、血抜きをきっちりして、場合によっては神経抜きをして
死後硬直までの時間を稼ぎ、そして、冷やして、内臓やえらをとるか。
このどの工程でも、早ければ早いほどいいですね。
網でとる魚より、一本釣りなどのほうがうまいと言われるのは、
網の中で、暴れた末に死んでしまう場合があるからです。
また、死に至らなくても、弱ってしまいます。
魚に余計なストレスがかかったり、身がすれたりするわけですね。
だから、釣りあげた魚や生簀からすくった魚は、すぐに〆てやらないといけないのです。
(厳密に言うと、生簀で泳がせているのも、魚を弱らせ、美味しくなくなります。)
船の上や小魚なんかは、1本づつ包丁で〆てしくのは、物理的にムリなので
氷締めという方法で〆ます。
当然、氷の量が多いほど、早く〆ることが出来ます。
そして、血は腐敗をすすめます。
〆て時間が経過した魚は、血抜きをしようと思っても、出てきません。
〆てすぐに血抜きをすると、結構勢いよく血がでてきます。
そして、頭の髄を切るのですが、それでも神経は生きていて
釣ってきた魚を首のところだけ絞めても、クーラーボックスで
たまに暴れているのは、この神経が原因です。
そこで、神経抜きをしてやることで、完全に息の根をとめるわけです。
この作業によって、死後硬直をおくらせることができます。
可能なら魚屋さんで、尻尾をもって、ぐにゃぐにゃしたり、
身を触ってみてください。死後硬直が起きていない魚は
まだ柔らかいです。
死後硬直からは、次の過程は腐敗と進行します。
だから、捌くまで時間がかかるなら、死後硬直までの時間をかせぎたいのです。
次に、氷水などで冷やします。
人間もそうですが、内臓の温度は身よりも高いです。
人間で言うと、体の芯まで冷やさないと鮮度がおちます。
それから、捌くわけですが、
血抜きをしてもえらの周りや内臓には血は残っています。
血は、腐敗を進行させます。
だから、早く取り除く必要があるのです。
そして、最後は三枚におろして
ラップにくるむなどして、出来るだけ空気に触れないように
熟成させるのです。
そうすると、旨味と甘味が出て、旨い刺身が出来ます。
(内蔵などを取り除いて、3枚に卸さずに骨につけたままの方がいいという人もいますが
多分、それは空気にふれる面積が少ないからだと思いますが、骨につけたままだと血が残っている
場合があるので、僕は、卸してしまった方がいいと思います。)
イカなんかは捌いてすぐは、めっちゃ硬くて文字通り歯がたちません。
鯖などの青魚なんかは、腐敗の進行が早いので、いわゆるキズシなんかにして熟成させます。
それと、補足ですが包丁は切れるものを使用しないと
細胞を破壊して、これまた腐敗が進みやすくなります。
そして、当然、魚を捌く時間もかかり、鮮度が落ちます。
(この間も、魚の師匠に「そんなチンタラ魚おろしてたら、魚ぬるなるやろ!!」と怒られました)
他にも旬や、それぞれの魚の個体差など、美味しさを決める条件は、ありますが、
今回は、「新しければ、うまい!」かどうかということを中心に書かせて頂きました。
最後にちょっとPRを!
当店では、地元辰が浜で夕方に魚を仕入れて、上記のような過程で
上身にするまで、大体30分~1時間ぐらいで行っています。
(マグロやサーモンなど一部そうでない魚もあります)
だから、当店の刺身には、ちょっと自信があります。
※この僕のブログは、魚のプロの方がたくさんご覧になっています。
僕の魚や料理の師匠もいます。
もしかしたら、言葉足らずや説明不足あるいはちょっと間違っている部分もあるかもしれないので
「どんこい!それ間違いやぞ!」とご指摘があるかもしれません。
その際には、また修正記事を書きます。
先輩方お手柔らかにアドバイスください。
Posted by どんこい at 12:03│Comments(2)
│活け魚
この記事へのコメント
間違うてないけど作文が長すぎて説得力に欠けてしもうたな…お疲れさん!
Posted by 福さん at 2011年04月17日 22:08
福さん、どうもです。
確かに、ちょっとまとまりのない文章ですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます
確かに、ちょっとまとまりのない文章ですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます
Posted by どんこい
at 2011年04月18日 09:46
